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VOL.04

医療用ウィッグとは?準備するタイミングや選び方

医療用ウィッグは、抗ガン剤治療による副作用や、円形脱毛症などによる脱毛でお悩みの方に向けて作られたウィッグです。治療や症状による脱毛を上手にカバーし、闘病生活を支えてくれる心強いアイテムです。でも、どのタイミングで準備を始めたら良いのか、正直、分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、主に抗がん剤治療でウィッグを検討される方の例を中心に、準備スケジュールやウィッグの選び方についてお伝えします。

目次

医療用ウィッグとは

医療用ウィッグとは、抗がん剤や放射線による治療、円形脱毛症や火傷など様々な原因で脱毛された方の生活の質(Quality of life)を高めることを目的に開発されたウィッグのことです。脱毛によるデリケートな髪の悩みを軽減し、安心してお使いいただけるように、快適なつけ心地を追求する機能や販売の仕組みを備えたウィッグが多いです。 脱毛による精神的な負担を軽くしていただくためにも「ご自分に合ったウィッグ」を選ぶことをおすすめします。

医療用ウィッグの品質基準を設けた「M.Wig(エム・ウィッグ)」

現在では多種多様なウィッグが市場で販売されています。特に近年ではインターネット通販などにより販売経路も多様化し、そのような中、粗悪品が流通するケースも多く見受けられました。医療用ウィッグの品質に関する統一された基準もなかったため、2015年、ウィッグ関連事業者による任意団体「日本毛髪工業共同組合(JHAIR)」によって「M.Wig(エム・ウィッグ)」が制定されました。 「M.Wig」とは、JIS(日本工業規格9623)に適合した医療用ウィッグとその付属品に付与される認証マークのことです。抗がん剤治療による脱毛や円形脱毛症などでお悩みの方が安心して使えるよう、「アレルギーのパッチテスト」「遊離ホルムアルデヒドのチェック」「洗濯の堅ろう度」「汗堅ろう度」の4つの検査項目が設けられ、それぞれ一定の基準を満たすと「M.Wig」として認定されます。認定されたウィッグには下記のマークの使用が認められています。 M.Wig認定マーク 「M.Wig」に認定されなくても、医療用ウィッグとして販売することはできます。JIS規格に適合した安心・安全の基準として、ご購入の際にはマークの有無をぜひチェックしてください。 「M.Wig」について詳しく知りたい方は、「日本毛髪工業協同組合」のページをご覧ください。

医療用ウィッグは、どのタイミングで準備すれば良い?

抗がん剤治療を始められる方は、体調が落ち着いている治療前(脱毛前)のご購入をおすすめします。 医療用ウィッグには「既製品」と「オーダー品」があります。既製品であれば当日に受け取ることもできますが、オーダーの場合は約30日かかるなど、それぞれウィッグを受け取る迄の日数が違いますので、タイミングを見て準備を始めるのが良いでしょう。また、治療の進行に伴い、脱毛の状況も変化しますが、その際のウィッグのご利用方法も既製品かオーダー品かで異なってきます。治療の流れや予想されるご自髪の様子、タイプ別医療用ウィッグのスケジュールについては下記をご覧ください。

治療の流れ
自髪の様子
医療用ウィッグタイプ
既製品
オーダー品
抗がん剤治療日の決定
抗がん剤投与の開始
 
抗がん剤投与の終了
 
抗がん剤投与の開始2~3週間程度で脱毛が始まります
 
抗がん剤投与の終了から早い方で1~2ヶ月くらいで発毛します
 
発毛から約半年〜1年でショートの状態に生え揃います
 
さらに約1~2年で元のヘアスタイルに落ち着きます
ウィッグの相談
ご試着
お渡し(在庫があれば即日)
 
フィット感が変わったらウィッグのサイズ調整をします(店頭購入の場合)
 
髪が伸び始めウィッグがきつくなったらウィッグのサイズ調整をします(店頭購入の場合)
ウィッグの相談
採寸
 
お渡し
脱毛が始まってもフィット感はそのままです(※)
髪が伸び始めてもフィット感はそのままです(※)
※ ストレッチネットを使用している場合です。ただし、フィット感には個人差があります。

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※脱毛や発毛のプロセスには個人差があります。
※医療用ウィッグのスケジュールは、当社ウィッグをご購入いただいた場合の目安です。

医療用ウィッグのタイプについて

既製品

スタイルができ上がった状態で販売されているのが既製品ウィッグです。価格帯は数万円位から20万円前後と幅広い展開をしています。カタログを見て気に入ったらすぐに購入できるので、今すぐ使用したい方におすすめです。スタイルも比較的豊富なブランドが多いので、自分の好みに近い商品をさがすことができます。既製品とは言え、ウィッグの長さをカットしたり、サイズ調整を行う店舗がほとんどです。通販で購入する場合は、基本的にサイズ調整は対応していないため、専門アドバイザーがいる店頭での購入が安心できます。

医療用ウィッブ購入イメージ

実際につけてみて、スタイルやつけ心地なども確認できると安心です。

オーダー品

使用する方のご要望に合わせてスタイル、髪質、髪色などが自由に選べます。決まったスタイルはありませんので思いのままのスタイルとカラーで作れます。価格は30万円前後からと既製品と比べて高額になりますが、スタイルやカラーにこだわる方にはおすすめです。受け取るまでに約30日程度かかるため、抗がん剤の治療が始まる1ヶ月前には店舗に行って相談するなど、余裕を持って準備を始めましょう。

自分に合った医療用ウィッグの選び方

ウィッグを選ぶ基準のひとつに価格がありますが、他にも大切な基準があります。ここでは価格以外の4つの基準について紹介いたします。 ・購入方法で選ぶウィッグの髪質で選ぶヘアスタイルで選ぶ髪のカラーで選ぶ

購入方法で選ぶ

近年では、医療用ウィッグの購入方法も多様化しています。特にインターネットを介した通販サイトが多数開設され、ウィッグを手に入れる方法も広がりました。一方で、対面接客を大切にした店頭販売も続いています。両者ではどのような違いがあるのでしょうか?

購入方法 特徴 サイズ調整 希望のスタイルに合わせて
カット・スタイリング
主な価格帯(既製品)
通販 店舗に行かずに気軽に購入でき、体調が悪い時でも外出することなく自宅で選べる。リーズナブルな価格帯の商品が多い。 基本的に対応していない。簡易的にご自身で簡単に調整できる「アジャスターベルト」が付いているケースが多い。 基本的に対応していない。ただ通販サイトによっては豊富なスタイル展開をしており、セレクトしやすいサイトもある。 数千円~10万円前後
店舗 試着ができる。スタイル、カラーも自分の目で確かめられる。専門スタッフに相談できる。 対応している。購入後もサイズ調整対応をしている。 対応している。既製品であれば、希望に近い商品からセレクトして前髪の長さや毛量の調整などの対応をしている。 数万円~20万円前後

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「フォンテーヌ」は全国約180店舗。 専門アドバイザーがあなたの希望に合わせてご提案します。【予約不要】 アデランスが展開する女性専用のウィッグブランド「フォンテーヌ」では、自然な髪と同じ艶感を出しつつ、髪が乱れにくくキープ力が高い髪質を主に使っています。そのため、スタイリングもしやすくお手入れが簡単です。自分に似合うウィッグをさがすなら、実際に使用感を確かめられる店舗での購入が安心です。フォンテーヌなら、全国に約180店舗もありますので、お近くのお店でいつでも無料でウィッグをご試着いただけます。

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ウィッグの髪質で選ぶ

「つけた時に自然に見えるか」、これはウィッグを選ぶ際に特に気になるポイントでしょう。一方で実際に使い始めてみると重要に感じるのが「お手入れのしやすさ」。この2つはいずれもウィッグの髪質に関わってきます。ウィッグの髪質には次の3つのタイプがありますので、ニーズに合わせてお選びください。

ウィッグの髪質種類 特徴 こんな方におすすめ 価格(目安)
人工毛
(合成繊維)
アクリル系、ポリエステルなど様々な素材があり、素材によっては熱に強い、熱に弱いなどの特徴があります。熱に強いポリエステル素材のウィッグであれば、ヘアアイロン、ドライヤーが使用できます。人工毛の特徴として、スタイリングの必要がないという利点もあります。 低価格で手に入れやすいウィッグをおさがしの方 55,000円(消費税別)~
ミックス毛 ミックスは、人毛と人工毛をミックスして作られたウィッグです。人工毛よりも自然でなじみやすく、人毛よりスタイルキープ力があり、両者の長所を併せ持っているウィッグです。ミックスされている人工毛がポリエステルの場合は、ヘアアイロン、ドライヤーなども使用できます。 より自然な髪の質感とスタイリングのしやすさを重視したい方 100,000円(消費税別)~
人毛 特殊加工した人の髪を100%使用したウィッグ。人の髪を使用しているので見た目や質感がとても自然です。熱に強く、ヘアアイロンやドライヤーなども使用できます。 自然な髪を一番に考えたい方 150,000円(消費税別)~

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ヘアスタイルで選ぶ

既製品でもオーダー品でもお好きなスタイルをお選びいただけますが、主に下記のようなポイントがあります。 ・治療前のご自身の髪型に近いスタイルを選ぶ ・今までトライしてみたかったスタイルを選ぶ ・お手入れが楽なスタイルを選ぶ 治療を周囲に知られたくない方が元の髪型に近いウィッグを選ぶこともありますし、逆にこの機会に新しい髪型を試そうという方もいらっしゃいます。また、お手入れが楽という点では、ロングよりショートスタイルのウィッグのほうが良いでしょう。

ワンポイント・アドバイス★

元のスタイルがロングヘアの方には、治療開始前にご自分の髪を短めにカットされることをおすすめすることがあります。大変つらいことですが、実際に治療が始まり、脱毛した際の心の負担を和らげるためです。事前に髪をショートにして、ショートヘアのウィッグを使用されることで、治療中のウィッグのケアなども比較的楽に済ますことができます。

ヘアスタイルの変化

髪のカラーで選ぶ

自分の髪色に近いカラーを選んだり、逆に大胆なカラーにチャレンジしたり、好みや治療期間の生活スタイルにあったカラーを楽しんでみましょう。但し、洋服の色選び以上に顔色への影響も大きいです。カラーによっては顔色が良く見えたり、逆にくすんで見えたりする場合がありますので、数色試してみることもおすすめします。

暗自然色

暗自然色
(深みのある黒)

自然色

自然色
(日本人の一般的な髪の色)

栗色

栗色

明るい栗色

明るい栗色

マットブラウン

マットブラウン

レッドブラウン

レッドブラウン

医療用ウィッグ利用者の体験談

仕事を続けながら治療をしていたので、髪の毛が抜け始めても、ウィッグを着用しながら、仕事が続けられた。また、好きなアーティストのコンサートにも行くことができた。人毛と人工毛の混ざったウィッグの方がシャンプーした後も乾きやすいので、手入れがしやすいと思います。仕事等で平日毎日ウィッグを着けて外出する場合は、ネットが2枚あったほうが良いと思います。ウィッグのシャンプーは週に1回で十分だと思います。(54歳)

いつも短い髪型だったので思い切って長めで絶対しないであろう髪型にしておしゃれ感覚で皆からもほめられ落ち込みがちな闘病中もおしゃれをして出かけられた。(57歳)

積極的に外出できるようになった。思い切ってやったことの無いヘアースタイルに挑戦するのも良いかも。(54歳)

闘病期間、ウィッグのお陰で精神的にどれだけ助けられたことか、本当に感謝しています。ウィッグを手にとって、実際に付けて購入することがベスト。(68歳)

・ウィッグの使用感には個人差があります。 ・年齢は調査日時点(2015年12月)のものです。 ・上記体験談は、弊社インターネット調査でご記入いただいたご意見をそのまま掲載しておりますが、明らかな誤字脱字等については一部修正・一部抜粋の上で掲載させていただいております。
店舗で選べば、実物を見て触れて試着もできます。【無料】 様々な種類を揃えており、あなたの自髪に合った色・スタイル・髪質のウィッグを、経験豊富な専門スタッフがご提案します。さらに店舗で選ぶと、購入時に以下のようなウィッグの調整ができます。 ●髪の長さが調整できる(自髪と自然になじむようにカットします) ●カールが調整できる(より美しく見せる髪型にデザインします) ●分け目を調整できる(自然に見えるようにつむじの分け目を固定します) ●毛量が調整できる(より似合うようにボリュームを修正します) ※スタイルによってはご希望に添えない場合もあります。

医療用ウィッグでよくある質問

ウィッグについて

今のヘアスタイルを変えたくありません。同じヘアスタイルのウィッグが作れますか?
フォンテーヌでは多彩なラインナップをご用意しておりますので、その中から「今のスタイル」に近いウィッグをお選びください。前髪やえり足の長さなどカットして「今のスタイル」に近づけます。またオーダーメイド・ウィッグは一人ひとりのご希望に合わせて作り上げますので、より「今のスタイル」に近いウィッグが作れます。 ※オーダーメイド・ウィッグを準備するタイミングを確かめたい方は「医療用ウィッグは、どのタイミングで準備すれば良い?」をご覧ください。
医療用ウィッグはどのくらい使えるのでしょうか?
着用する頻度やお手入れの仕方などによって違います。一概には言えませんが、毎日着用しお手入れをしっかりされているなら、約1~2年程度が目安になります。
風に飛ばされたり、ずれたりすることはありませんか?
多くの医療用ウィッグには、サイズ調節用のアジャスターベルトが付いています。

アジャスターベルト

アジャスターベルト フォンテーヌではお求めの際に、しっかりとフィットするようにウィッグのサイズ調整をするなど、ずれにくく風で飛ばされにくい工夫を重ねています。また、ウィッグの下(頭皮側)に使用する専用のキャップなどで、さらにフィット感を高めることもできます。

ウィッグのサイズ調整

サイズ調整はいつでも無料。お客様のサイズに合わせて手縫いで調整します。

ウィッグ用専用キャップ

脱毛・全脱毛の時期にウィッグの下につける専用のキャップ。

ウィッグのお手入れについて

どのくらいの頻度でシャンプーすれば良いでしょうか?
季節や使用頻度によって異なりますが、毎日ご使用の場合で週に1~2回程度が目安です。ウィッグ専用のシャンプー・リンスを使用して、水またはぬるま湯(ウィッグの髪質によって異なります)で洗い、自然乾燥させることをおすすめします。あまり頻繁に洗いすぎると、かえってウィッグの劣化の原因にもなりますのでご注意ください。ウィッグの下(頭皮側)に使用する専用のキャップを併用していただくと、ウィッグのシャンプーの頻度を減らすことができ、より長持ちさせることができます。シャンプー以外のお手入れとして、パサつきや毛がらみなどの静電気によるダメージを防ぐミストなど、ウィッグ専用のケア品を併用することをおすすめします。静電気防止のミストはウィッグ全体だけでなく、ダメージの起こりやすいえり足部分にもスプレーします。

ウィッグのシャンプー

首筋に当たるウィッグのえり足部分は、毛先の内側からもスプレーするのがポイント。

シャンプーをすると形がくずれてしまうのでは?
ウィッグの髪質にもよりますが、水やぬるま湯、専用のケア用品を使うことで、洗って乾かした後もカールが取れにくくなっています。それでもシャンプーやブラッシングを重ねていくと、徐々にカールがゆるくなりますので、その際はウィッグ専門店でリセットしてもらいましょう。

ウィッグ購入費について

医療控除は受けられますか?
現状では医療用ウィッグは、医療器具として承認されていないため、医療費控除や健康保険の適用対象外となっています。しかし、一部の自治体では医療用ウィッグの購入費用を補助してくれるケースもありますので、一度お住まいの自治体に問い合わせてみることをおすすめします。 医療用ウィッグの購入費費用助成についての自治体別一覧(日本毛髪工業協同組合のサイト)

治療後について

治療が終わって髪が生えてきてからの、ウィッグのケアはどうすれば良いですか?
髪が生えてきても、生え方がまばらであったり髪質が変化したりと、元のヘアスタイルに落ち着くまでデリケートな状態が続く場合があります。フォンテーヌではご購入からウィッグがはずせる時まで、頭皮や髪の状態に合わせてウィッグのご相談に乗ります。シャンプーやカット、スタイリングなどのケアもアフターサービス期間内は無料で承ります。
ご購入後も安心のサポートシステム 店舗に来ていただければ、ウィッグ選びだけでなく、より自然に見えるウィッグのつけ方のコツ、お手入れ方法もアドバイスいたします。お買い上げ後、時間が経つと自髪の状態が変化しますので、ウィッグをつけた仕上がりの印象も変わってしまうことがあります。そのような場合は、ご来店いただければ髪の長さや量などをチェックして、ご自身の髪とのバランスを見ながら再調整いたします。お買い上げから2ヶ月間、ご納得いただくまで何度でも無料でご利用いただけます。

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